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SHELL CORDOVAN—Horween Leather アメリカで生まれた上質の革

SHELL CORDOVAN — Horween Leather アメリカで生まれた上質の革

Horween Leatherの歴史

アメリカ・イリノイ州シカゴにある老舗タンナー・ホーウィン社(Horween Leather Company)は、1905年にイシドール・ホーウィンによって設立されました。若い頃からなめし工場で働いていたイシドールは、1892年にウクライナから渡米、1893年にシカゴのなめし工場に勤めます。その後、イシドールはそれまで勤めていたなめし工場を辞め、1905年、ホーウィン社の前身になる「Isidore Horween and Co(イシドール・ホーウィン会社)」を立ち上げます。今では100年以上の歴史を誇り、北米で唯一、最高級シェルコードバンを造るタンナーとして知られるようになりました。ホーウィン社は品質を大切にする、オーダーメイドのタンナーです。最高品質の素材を使い、20年以上の経験を持つ、熟練の専属職人が作業をおこなっています。

ホーウィン社のシェルコードバン

こだわりの製法

ホーウィン社では伝統的な材料と製法を用いています。伝統的な材料としては、ビーズワックス、ラノリン、牛脂、樹皮などがあげられます。なめし剤は、品質を常に一定に保つため、自社でブレンドをおこないます。材料となる樹皮は出荷される場所や時期によって変わるので、この過程は非常に大切です。さらに、なめしと処理の大部分を手作業で行います。そうすることで調整や管理が行き届き、高品質を保つことができるのです。また、100年以上の歴史の中で、皮革の質を高められる場合は、工程の一部を変更したこともあります。伝統製法を維持するためには、新しい職人を見つけて熟練職人に育てあげることや、設備のメンテナンスにも気をつける必要があります。

ホーウィン社製コードバンの特徴

ホーウィン社が商標登録する「シェルコードバン」は、美しさと耐久性、通気性、防水性という特質を合わせもっています。耐久性に優れているのは、シェルの構造機能と、ホーウィン社が皮革に加えるなめしやオイルの成果です。また、皮革の見た目と経年変化においても魅力を感じ取っていただけます。手入れを正しくおこなえば、末永く使用することができます。シェルコードバンの"シェル"とは、原皮の繊維質構造を指すものです。この原皮をなめし、さらし、染色して使用可能な皮革にします。"コードバン"という名前は、かつてスペインのコルドバで発展したことから名付けられたと考えられています。

使用法とメンテナンスについて

ホーウィン社の皮革には、皮革を保護するためのコンディショニング剤がたっぷりと使われていますので、4~5年間は問題なく使用可能です。ただ、どんな皮革でも繊維の柔軟性を保つために、クリーニングとコンディショニングをおこなうことは欠かせません。湿らせた布、良質のレザーコンディショナー、馬毛ブラシなどを使いメンテナンスすることで皮革の持ち味を維持できます。また、シェルコードバンは多少のブリスター(皮がうねった状態になること)があります。目立つブリスターを取り除くには、湿らせた布でこすった後、数分間ブラシがけをおこなうと取り除くことができます。乾いてもブリスターが残っている場合は、再度完全に湿らせてから自然乾燥させ、ブラシがけをおこなうと取り除くことができます。

ホーウィン社からのメッセージ

日本のお客様がホーウィン社製品の真価を認めていただいていることを、大変感謝しております。手間暇をかけ、丹念に作りあげた製品が皆様に使われ大切にされていると知り、とてもやりがいを感じています。
GANZOとはずっと楽しくお付き合いをさせていただいています。GANZOは弊社の皮革を使い、それを持つ人が誇りを持つような美しい製品に作り上げる、という素晴らしい仕事をされていると感じています。今後、さらに何十年もお付き合いが続くことを期待しています。

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