7QS-H 革紹介
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皆様こんにちは
GANZOの物作りを表現した”7QS-H”シリーズ。
シリーズ名は”Seven Qualities Shrink –HIDA”の頭文字から来ており、高品質な国産のシボ革を、私達の技術の根幹である7つの工程を経て生み出されたGANZO渾身のコレクションです。
今回は7QS-Hの“革”について深掘りしていきたいと思います。
7QS-Hに採用したのは、高級和牛として有名な飛騨牛の革。
世界的にも有名な和牛ブランド、海外ではWagyuやKobe Beefという単語も通じるとか。 肉質の良さはもちろんですが、現在では和牛の革を再利用して作るレザーアイテムも人気が出てきていますね。
そんな和牛の中でも、GANZOが選んだのは飛騨牛の皮革。
理由は、飛騨牛は雄牛が中心となり肥育されているため革の繊維は緻密で太く、革が伸びにくい特性があるためです。
勿論、革に求められる性質は硬くて伸びにくい事だけではありません。適度な柔軟性があり、曲げにも強い事が重要です。
その点も飛騨牛は適度な脂肪分がある事でふっくらと柔らかい革質で、柔軟性にも優れており、この特性はGANZOの考える理想の物作り、優れた鞄を作るために必須なものです。
飛騨牛は非常にストレスが少ない環境で肥育される上、通常よりも短い二年前後で加工されるため革のキメが細かく、傷も少ないのも重要なポイントです。
傷が少なければ革の表面をあまり削る必要がなく、エイジングが楽しめる素晴らしい革に出来上がります。
鞣しは皮革最大の生産地である兵庫、姫路で行われています。 古くは平安時代から鞣しの文化が根付き、長きにわたり日本に皮革を供給し続けた歴史ある地でもあります。
この姫路で育まれた伝統に敬意を払いつつも、新しい時代に沿った手法を用いているのも拘りの一つです。
まず原皮は、飛騨からチルド冷凍して輸送を行っています。
これは、環境を最大限に配慮してのこと。通常革は塩漬けにして輸送されることが多いのですが、鞣す前に大量の水で塩抜きする必要があり、これが環境負担に繋がってしまいます。
勿論国内では規制が整っているため、鞣し業者さんは自前のろ過装置を用いて浄水を行っており、汚水を直接流すことはありません。ただ、原皮がチルド冷凍輸送であれば塩水を抜く必要が無く、より環境への負荷が少なく優しい革作りを行うことが出来るのです。
鞣しは皮を直接タンニン剤につける”本鞣し”を採用しています。本来姫路ではクロムとタンニンのコンビ鞣しが採用されることが多いのですが、この本鞣しはイタリアで多く用いられる手法です。
これにより、表面の質感が上品なままタンニンの収斂性の作用で型崩れし難い素晴らしい革に仕上がります。
鞣した後は半年程度乾燥させてエイジングさせることで、コンディションが落ち着いてオイルが十分に馴染んでいきます。
長いエイジング期間の後は、丁寧に芯通しで色を入れた後、オリジナルブレンドのオイルをさらに時間をかけて特殊な方法で浸透させ、より味の出る革に仕上げています。
限りある資源を大事に使い、品質のみならず、環境の観点からも“良い革”を作ろうという想いから生まれたGANZOの飛騨牛レザー。
皆様にその魅力を少しでもお伝え出来たのであれば幸いです。
この革を使用した素晴らしいコレクションの数々を、是非店頭でご覧下さいませ。
GANZO銀座店 スタッフ一同
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